水際喫茶室|お魚・エビに一喜一憂

レッドチェリー

エビの体のつくり

ヌマエビ類の体構造について、簡単に解説してみました。(神経や消化管については、ラボ4コマ「05)節足動物は外骨格」で軽く扱っています)

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淡水エビの形態模式図

形態模式図

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基本的な構造「体節」

 エビの体は、体節が沢山繋がる形で出来ています。ひとつの体節には左右1対の「付属肢」がくっついていて、これが部位によって触角や脚等、様々な形に変化しています。付属肢は、基本的には外肢と内肢からなり、根元に鰓がついています。(鰓は頭胸部の側面が、透けて見えやすいと思います)
もし、綺麗な脱皮殻が取れたら、ルーペで観察してみるのもおすすめです。

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頭胸部

頭部と胸部が融合し、殻(背甲)に覆われています。頭部付属肢は、触角や顎に、胸部付属肢は、顎脚と歩脚に変形しています。

額角(がっかく)
種類によって長さや棘の数等が異なります。簡易的に同定作業をする時よく使われる判別点ですが、実際は額角だけで判別してはいけません。(→額角で種を判別する前に
触角
実は短い方が第1触角。長い方が第2触角です。
顎脚(胸脚1〜3)
第1〜第3まで。一番長い第3なら確認しやすいと思います。
歩脚(胸脚4〜8)
第1〜第5まで。
第1、第2はハサミ脚ですが、ヌマエビ科の場合、実際は毛がびっしり生えているためにブラシのように見えます。 餌を採る時せわしく動いているのがこの2対の脚です。大きな餌はハサミで直接抱えている様ですが、 普段はブラシ状の毛に引っかかった小さな藻類や有機物を口へ持っていって食べています。
第3、第4、第5は、歩いたり、しがみついたりするのに使われます。メスは第3歩脚のつけね、オスは第5歩脚のつけねに、それぞれ生殖孔が開きますが、生きている状態で観察するのは難しいと思います。
ヌマエビ属(ヌマエビ、ヌカエビ)の歩脚には外肢がありますが、ヒメヌマエビ属(ヤマトヌマエビ、ミゾレヌマエビ等)や、カワリヌマエビ属(ミナミヌマエビ、ビーシュリンプ、レッドチェリー等)の歩脚には外肢がありません。

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腹部

 第1腹節から第6腹節まで。それぞれ1対の腹肢を持っていますが、第6腹節の付属肢だけは、尾節と一緒に尾扇を形成します。成熟したメスでは、腹部の背中側の殻が、腹肢を抱え込むように発達します。

腹肢
泳ぐ時にばたばたやっているのが良く見えます。オスは第2腹肢内肢に丸い雄性突起があるので、実験室内ではここで雌雄判別。 カワリヌマエビ属(Neocaridina)の場合は、オスの第1腹肢内肢が幅広く変形します。(しゃもじのような形。同じカワリヌマエビ属のビーシュリンプやレッドチェリーにも共通の特徴です)  メスでは腹肢に卵をつけて抱卵します。

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肉眼での雌雄判別

 全体としては、メスはオスよりも大型になります。 全ての個体の雌雄を肉眼で見分けるのは無理だと思いますが、成熟した大きな個体なら多少は見当がつきます。 水槽内で餌をよく食べているメスなら、「背中に卵巣が見える。」、「腹部の殻が、下の方まで張り出している。(全体として、でっぷりした印象)」 が、ポイントになりますので目安にして下さい。
抱卵していれば一目瞭然です。→参考:雌雄の写真>>「レッドチェリーシュリンプの雌雄・体色」内へ)
夏の暑さでへたばっている時、冬で既に繁殖期が終わっている時等は、成熟したメスでも卵巣が萎縮して、判らなくなります。
季節を問わず、小さめの個体では未熟なメスなのか、オスなのか、判別が困難です。
いわゆる「抱卵の舞」の時は、追われている1尾(メス)を除いてオスが泳ぎまわってますので、慣れればかなり目安になると思います。

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額角で種を判別する前に

 分類表等を頼りに日本の淡水エビ類の種をつきとめたい時、額角や棘等の細かな特徴を手がかりにすることがよくありますが、次の点にご注意下さい。

  • ごく一部の種を除き、科(テナガエビ科/ヌマエビ科)と、属(ヌマエビ属/ヒメヌマエビ属/カワリヌマエビ属)を先に見分けていなければ、額角で種を見分ける事は出来ません。いきなり額角を見ないように。
  • 額角が長い種の場合、一度折れてから再生した額角は短めになる事があります。目の前のエビが一度折れた個体かどうかは、沢山のエビを注意して観察しなければ予想が出来ません。変だと思ったら、無理に判別しないように。
  • 「種」までたどりついたら、必ずその種の特徴を読んで、目の前のエビにそれが当てはまるかどうか、確かめて下さい。
  • 自治体等が配布している分類表等は、地元河川に分布するエビのみを対象にしている場合も多いので、見分けたい種がその地で採集したものでない時(購入した等)には、判別の参考に使えない場合もあります。(例えば、長崎市全域にはヌマエビ属が分布していないため、地元で配布されている案内には、ヌマエビ属をヒメヌマエビ属・カワリヌマエビ属と判別する箇所が書かれていません)

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趣味で、生きているエビを見分ける場合は、分類表ではなく、「絵合わせ」で十分だと思います。生きているエビの見分け方は、「淡水エビ一覧」をご覧下さい。

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2005年12月再編
2008年4月、2010年5月加筆修正、2011年1月加筆修正。2017年2月一部削除。

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