水際喫茶室|お魚・エビに一喜一憂

レッドチェリー

採集カワリヌマエビ属(ミナミヌマエビ等)

カワリヌマエビ属

 地元長崎県内採集の「ミナミヌマエビ、または、その近縁種」と思われるエビを撮影してみました。
 このページの写真は、大卵型(直達発生型)であった事から、カワリヌマエビ属と判断したエビです(詳しくはメモへ)。
 元々日本には、カワリヌマエビ属のエビとしてミナミヌマエビが生息していますが、近年ミナミヌマエビの亜種シナヌマエビを始めとするカワリヌマエビ属の外来種が、相当河川・池等に侵入しているようです。そのため、ここに挙げた個体は一見ミナミヌマエビに見えますが、とてもよく似た別種か、それらとの交雑個体群の可能性もあります。
 上の写真は、下の長崎県諫早市河川A産です。

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長崎市諫早市河川A

cfミナミ

 2008年5月上旬採集。最終的には有明海に流れ込む川です。採集地点は水深数十センチで、水草が生え、メダカやバラタナゴが泳いでいます。上の写真は、バットの上にプラスチックの板を蓋にしてから撮影していて、右のメスの尾扇の端が水滴で消えています。

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紺色

 この時は、見事に紺色のメス個体が、かなり居ました。

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ハの字模様

 こちらは、お馴染み「ハの字」模様。青のハの字です。おそらくオス。

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額角

 肉眼&ルーペでは額角が短く見えた個体がいたので、確認するために水をはったバットの上を歩くエビを、コンパクトデジカメの画素数を上げて必死で追跡。運良くピントが合った一枚です。額角の先の方は色素胞が無くて透明。それで、肉眼では短く見えたのでした。
この写真はメス個体ですが、オス個体もおおむねこんな感じの額角で、長さが第1柄部先端を越えないけど、一応達すると見ていいのかな?という感じです。ただし、1個体のみ額角が折れていて確認が取れませんでした。写真に残す事が出来ませんでしたが、この後ルーペと脱皮殻を駆使して頑張ってみたところ、観察できた分については全て前側角部の棘が一応確認出来ました。

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抱卵メス

 採集した中に、抱卵メスがいました。抱卵からある程度時間が経っているらしく、頭胸部に何かが付着しています。ラッパムシや藻類だと思いますが、確認は出来ませんでした。野外採集した甲殻類のうち、大型個体や抱卵個体は、よく付着生物がついています。脱皮と脱皮の間隔が長かったり、頭の後ろは脚が届きにくくて掃除がしづらいから、なのでしょうね。脱皮すれば、付着生物は古い殻と共に落ちてしまいます。

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オス

 腹部腹側に赤いラインが出ているオスもいます。赤青混在。自宅に持ち帰ってみたところ、消化管に何も入ってない個体が多く、餌も採らないので心配しました。ところが、翌日大量の脱皮殻とツマツマしているエビ達の姿が。抱卵個体も増えていましたので、ちょうどそういうサイクルにあたったようです。
 実は、かつてレッドチェリーとの交雑実験に使用したのは、以前この場所で採取した個体でした。ただし、今回の写真の個体を採集した2008年は、以前(2004年)と少し川の中の様子が変わっていて、クロモ?が減った変わりに、横の導水路にホテイアオイやスイレンが殖えていたり、以前は見かけなかったインドヒラマキガイ(レッドラムズホーンの原種)がいたりしたので、全く同じ個体群かどうか今となっては判りません。

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長崎県諫早市河川B

cfミナミ

 2010年6月上旬採集。上とは違う水系で、最終的には大村湾に流れ込みます。本流ではなく、田んぼの間を通る細い川です。採取中カワニナやヤゴ、サワガニとハゼの何かしらを見かけました。実は、昨年までも何度か網を突っ込んでみた場所ですが、エビが採れたのは初めてです。もちろん、頻繁に熱心に網を突っ込んでいるわけではないので、今まで見逃していた可能性もありますが、個人的にはミナミと呼ぶには何か違和感があります。

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メス1

 上の写真の右側にいるメス。抱卵中で、なかなか見えるところに出てきてくれません。採集時、ここの大型個体は上の水系と違って茶色っぽい個体ばかりでした。

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メス2

 上とは別のメス個体。抱卵していた卵が孵化して、稚エビを放出したばかりです。なんだか石のようにも見えます。

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メス2拡大

 上のメス個体の頭部拡大。上の写真とはわずかに別角度です。額角がちょっと太すぎる気がして、パルマタさんのような気もしてきました・・・。前側角部は一応とんがってますが、ミナミの頭胸甲や棘の形と違う気がするのです。沢山まじまじ見てきていないので、個体差の線もありますが。

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メス3拡大

 別のメス個体の頭部拡大。HDD整理中に発見した画像をマニュアルで色調補正してみました。前側角部は良く判りませんが、額角はちょっと短い気が・・・。
額角に関しては、水槽の中にあった脱皮殻から、明らかに第一触覚の柄部を超えない長さの個体がいることを実際に確認しました。
 2011年10月、また同じ場所で何個体か採集しましたが、もっと明らかに額角が短い個体がいます。ただし、一度額角が折れた可能性もあるので、慎重に沢山の個体を見ないとダメかもしれません。

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赤っぽいオス

 十数個体を採集しましたが、その中にこんな赤っぽいのが2尾いました。

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赤

 気がついたら、こんな色のも。一応餌を食べてはいるのですけど、体調が悪い個体のような気もしてきました。

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長崎市長崎市河川A

額角長め

 2010年10月に長崎市内で採集されたエビの中にも、カワリヌマエビ属が混じっていました。

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頭胸部アップ

 上記写真頭胸部のアップです。ちょっと見づらいのですが、額角は細く弓なりに反り、明らかに第一触角の柄部先端を超えます。ここまで長い個体は久々に見ました。この写真では判りませんが、頭胸甲前側角部に棘がありました。その二つの特徴を見ると本物ミナミっぽいですが、オスがなかなか確認出来ません。本物のミナミには額角に性差が無いそうですが、シナヌマのオスは額角が短いという報告がありました。(他の近縁種については、今のところ管理人未確認です)

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赤と青

 採集から1ヶ月半。水槽内に目を引く個体が2尾混じっていたので、取り分けてみました。赤と青。こうして見ると、青い個体は上の諫早市河川A産に良く似ています。

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赤

 赤個体。消化管にあまり入っていないので、弱っているのかと思いましたが、すぐに摂食行動を始めました。

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頭胸部アップ

 上記写真頭胸部拡大。一応データストックの意味で載せておきます。多分この個体はメスだろうと思いますが、確認していません。

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青

 こちらは青。赤・青どちらの個体も、額角の長さは第一触覚柄部先端と同じ位。頭胸部前側角部に小さい棘有り。

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メモ

  • カワリヌマエビ属は、全て淡水中で卵から稚エビが孵化する直達発生型です(大卵少産型・陸封種)。そのため、水槽内で比較的簡単に繁殖させる事が出来ます。ビーシュリンプやレッドチェリー等もこの仲間です。
  • カワリヌマエビ属のオスは、第一腹肢内肢が、洋ナシ型をしています。ルーペかデジカメがあれば、確認できることがあります。上記個体の一部で、実際にオス第1腹肢内肢が確認出来ました。
  • 本物のミナミヌマエビは、「額角が弓なりに反り、長さは第一触覚柄部先端に達するか超える。オスも額角が長い。頭胸部前側角部に棘がある、第3、第4歩脚が湾曲しない(※)」等の特徴があるとされています。→額角が第1触覚柄部先端より明らかに短かったり、頭胸部前側角部に棘が無かったりするなら、本物のミナミヌマエビではありません。(※どの程度湾曲しないのか、管理人未確認です)
  • 現在日本の池や河川で採集した個体でも、本物のミナミヌマエビとは限りません。河川に侵入してしまったカワリヌマエビ属は、複数種である可能性が指摘されています。→移入について詳しくは、「商品名ミナミヌマエビに注意」と「参考・外来カワリヌマエビ属の侵入についてのリンク」をご覧下さい。

2010年11月再編、2010年12月追加。

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