水際喫茶室|お魚・エビに一喜一憂

レッドチェリー

レッドチェリーシュリンプの正体?

 管理人は、レッドチェリーシュリンプが日本で紹介され始めた頃、レッドチェリーと日本産ミナミヌマエビとの近縁関係に興味がありました。2004年当時ネット上でも、ミナミヌマエビとレッドチェリーが交雑する・しないという両方の意見がありましたが、どういった場合に「交雑した」と言い切れるかについては、かなりあいまいなままの発言が多かったので、交雑実験をしてみようと考える人の参考になれば、と、以下の「交じった!」と言い切れる条件等をあげておりました。以下、一応当時の記録と、その後判明した事等をまとめてみました。(2008年5月追記、2010年5月再編)

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レッドチェリーシュリンプってどんなエビ?

レッドチェリー・メス

 レッドチェリーシュリンプは、日本のミナミヌマエビにとてもよく似たエビです。色こそ赤いものの、大卵型で、性質も良く似ています。そのため、きちんと細部観察はしていないのですが、昔管理人はレッドチェリーをミナミヌマエビの亜種シナヌマエビの色彩変異だと思っていました。
以前実験室で、ミナミヌマエビとレッドチェリーを隣同士同じ条件で2年以上飼ってましたが、ミナミに比べて若干最大サイズが小さく寿命が短い一方で、ミナミよりも高温に強い気がしました。しかし、後日別の方に頂いたレッドチェリーは、うちにいたものと全く最大サイズが異なり、地元の天然ミナミとほぼ同じ大きさのように見えました。同一種であっても、産地によって大きさや繁殖期、形態、寿命等に差があるのは珍しいことではありません。そのため、最初に感じたミナミとの差は、レッドチェリー全体にあてはまるわけではないかもしれません。

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レッドチェリーシュリンプは、シナヌマエビ?

現在アクア系雑誌等を見ると、レッドチェリーは、ミナミヌマエビNeocaridina denticulata denticulataの亜種であるシナヌマエビN. denticulata sinensisの色彩変異と紹介されています。海外サイトでもそう紹介されているところが多いようですが、一部では、N. palmataもしくは、N. heteropodaと紹介されているのも目にします。Neocaridina属自体分類が混乱しているようですし、まだまだ判らない事だらけな気もするので、個人的にはレッドチェリー云々以前に、シナヌマやミナミの範囲自体が見直されることもあるのかな?と思います。

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商品名「ミナミヌマエビ」に注意

ミナミヌマエビとは、中国から台湾・朝鮮半島・日本に分布しているカワリヌマエビ属のヌマエビ類Neocaridina denticulataの中の日本固有亜種N. denticulata denticulataのことです。N. denticulataは、ミナミヌマエビの他にも、シナヌマエビN. denticulata sinensisをはじめ沢山の亜種が存在します。これらの亜種(と近縁種?)は、互いにとてもよく似た外見や性質をしているため、観賞魚店や釣具店ではまとめて扱われがちです。観賞魚店で売られている「ミナミヌマエビ」は、人件費や流通の関係から、そのほとんどが外国からの輸入物で、日本産のミナミヌマエビN. denticulata denticulataではなく近縁の別種がほとんどのようです。その中には、レッドチェリーの元になった種も含まれているようで、お店で買った「ミナミヌマエビ」は、レッドチェリーと交雑するという話をよく聞きます。また、そういった外来種が日本の池や河川に帰化して、日本のミナミヌマエビと一部交雑している可能性も指摘されています。

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「交雑した」と言い切れる条件

 「レッドチェリーとミナミを混泳で飼ってたら、生まれた稚エビの色が薄かったから」は、交じったと考える理由にはなりません。次の事を確かめてみた方が良いと思います。

  • 本当にミナミヌマ♀(♂)とRCS♂(♀)が交尾したと言い切れるかどうか? 甲殻類には、交尾後に精子を貯めておくための「貯精のう」があります。交雑実験をしても、直前まで同種の異性と混泳していたのであれば、受精に使われた精子は同種のオスのものかもしれません。
  • 100%その親から出てきた稚エビだと言えるか?
  • 「色が透明」は、RCSの色素胞が収縮してる、または少ないだけではないか? レッドチェリーだけ飼っていても、透明っぽいのや、青っぽい個体が出る場合があります。
  • 交雑した場合、子どもの代に生殖能力があるか? 自然界では、本当に生殖隔離されてるのかどうか、数代重ねないとわからない例があります。

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家庭でやってみた交雑実験のリンク

 家庭で当時交雑実験してみた結果です。外部リンクは別窓で開きます。蝦三昧の岩様、その節はありがとうございました。

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参考・外来カワリヌマエビ属の侵入についてのリンク

 シナヌマエビ他・カワリヌマエビ属が侵入している事についての研究報告。外部リンクです。別窓で開きます。

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2004年8月公開、
2005年12月、2006年1月、2月追記、
2008年5月加筆修正、
2010年5月再編

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