水際喫茶室|お魚・エビに一喜一憂

レッドチェリー

トゲナシヌマエビ

トゲナシヌマエビ

 主に地元採集のトゲナシヌマエビ画像です。
 トゲナシヌマエビは、ヒメヌマエビ属のエビで、全体の体型自体はヤマトヌマエビに似ていて、基本的には透明感の無い白っぽい体をしています。ほんのり茶色っぽい個体や、緑っぽい個体も見かけます。
 上の写真は、長崎県内産(詳細不明)の個体です。日本産で棘の無いツルツルの短い額角、小卵型である事から、トゲナシヌマエビと簡易的に同定しました。

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長崎県内産(詳細不明)

メス

 2010年夏に県内で採集した個体を、9月中旬に頂いてきました。河川の上流域でヤマトヌマエビを採集していたら、混じって沢山採れたそうです。透明感のない薄めの体色をベースに、白や黒の小さい斑点があちこちに散らばっています。これは、水槽に入れた翌日のメス。

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オス

 こちらはオス。
雌雄とも額角上縁に棘がなく、しかも短いので、丸っこい体と相まって、つるんとした印象があります。

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オス・額角

 上の写真の、頭胸部を拡大しました。日本本土産の他のエビと違って、額角がツルツルです。

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抱卵メス

 背中に筋が走っているタイプの抱卵メス。小卵多産型。

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緑っぽい

 こちらは、うっすらと緑がかっている上に、背中の筋が切れ切れです。

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茶色っぽい

 茶色っぽい個体。頭胸部背面に小さな黒い斑点が多いので、なんだか焦げたように見えます。筋は比較的つながっている個体のようです。奥にいるのはヒメヌマエビ。

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比較的透明

 比較的透明な個体。でも、頭胸部の背中側は、やっぱりおこげ。恐らくオスです。

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長崎県内西海市河川A産由来

トゲナシヌマエビ

 実験室生まれの個体。これも結構細かい白い模様が入っています(ミゾレにはかなわないですが)。左側、背中に抹茶ミルクのような色の卵巣が見える2個体がメス、右下のやや小ぶりな3個体は多分オスです。この個体群は、卵巣が鮮やかでした。

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メモ

  • 額角の上縁に棘(歯)が無い日本本土産淡水エビは、トゲナシヌマエビだけです。恐らく額角の長さも日本産淡水エビ中1、2を争う短さ。
  • 基本的には丈夫なエビですが、どちらかと言えば南方系の種らしく、高温に強い一方、あまり寒さには強くなさそうだという噂を聞きました。地元長崎では湧水で冬場もある程度水温が高めの河川に多かったり、冬に常温飼育しているといつの間にか落ちてしまったり、という傾向があるようです。(未検証)
  • 活動的なヤマトやミゾレに比べると、穏やかに群れている印象がありますが、しがみつく力は強そうです。
  • 卵から孵化したゾエア幼生が川を降り、稚エビになるまで海で過ごす両側回遊種です(小卵多産型)。水槽内で孵化したゾエア幼生は、淡水中では育つことが出来ません。
  • アカヒレ、ミゾレヌマエビと混泳で飼育していましたが、ミゾレよりもトゲナシの方が物陰に隠れがちです。また、無加温飼育で、トゲナシの方が早く抱卵し始めました。

2010年11月公開、2011年04月更新、2018年一部削除

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